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当事務所では不倫・浮気の抑止に重点を置いた婚前契約書の作成依頼が多いです。
不倫・浮気の抑止に関しては、女性の方がより婚前契約書の作成に前向きで、男性の方が躊躇(ちゅうちょ)するという印象があります。
今回は、婚前契約書の条件について、パートナーとの話し合いのコツについて説明します。
「将来、浮気するのではないか」という不安は、結婚生活に対する主な心配事のひとつです。
女性の場合には、出産子育てにより会社から離れてしまうと、万一、離婚に至ったとき経済的に自立することが難しくなるという点も、不安をより大きくします。
結婚する前に、不倫や離婚条件に関する婚前契約書を作成しておきたい。
しかし「相手男性から反対される」という場合もあると思います。
女性から突然に「結婚契約書をつくりたい」と提案しても、男性は乗り気になってくれないかもしれません。
たいていの男性は〈契約=縛られる〉とデメリットばかりを考えてしまうのだと思います。
普段の会話のなかで気軽に「ずっと仲良く一緒にいたい」「結婚記念日は一緒に過ごしたい」、「○歳までにマイホームがほしいから毎月○円貯金しよう」など、彼がうなずいてくれるような、自然な約束をしてみましょう。
自然な約束であれば、どのカップルもすると思いますので結婚前のお二人なら簡単にできるはずです。
この時点では、まだ契約書を作成したいという希望を伝える必要はありません。
とにかく婚姻生活に関する約束を、自由に口頭で話し合うことです。
そして、いくつか簡単な約束を口頭で交わしたら、タイミングを見計らって「じゃあ紙に書いてみよう」と提案してみてください。
二人で話し合いながら、約束した内容を紙に書き出していきます。
簡単に箇条書きで分かりやすく約束の内容を、紙に書き出していきます。
お二人の結婚に関する約束を紙に書き出すとき、そこには楽しい幸せな未来をイメージして自由になんでも書き込んで良いと思います。
「子供は2人はほしい」
「海外旅行に行きたい」
「飲み会は週○回まで」
「不倫はもちろんありえない」
「小遣い制にして貯金しよう」
書き出したメモが、後に契約書のベースになります。
徐々にあなたが本当は不安に思っていることを、相手に伝えてみてください。
「浮気はしないか?」「将来、親と同居も考えてくれるのか?」と、普段の会話では真剣に話さないようなことを話し合うチャンスです。
結婚直前のこのタイミングでおふたりの合意事項を文書化しておくことは、未来の幸せ・家庭円満に大きく影響する可能性があります。
ある程度のことが紙に書けたら、せっかくだから結婚の記念に文書にしてきちんと残しておきたい旨を伝えてみてください。
契約といったとたんに〈契約=束縛される〉と彼は嫌がるかもしれませんが、このサイトを一緒にみてもらい、怖いものではない、ふたりの夫婦生活の円満のためであり、もし何かあっても二人の合意があれば取り消し・変更することができることなどを説明してください。
「今のふたりの気持ちをいつまでも忘れないために、記念に約束を残しておこう」、そんな気持ちに少しでもなれれば、婚前契約書の作成までもう一歩です。
約束は、基本的におふたりで自由に決めることができます。
ただし、民法90条では「公序良俗に反する契約」は無効とされているので注意する必要があります。
公序良俗とは、公の秩序や善良な風俗(一般人の良識)のことで、一般常識からかけ離れた契約しても、その契約は無効になってしまいます。
また、不相当に過大なペナルティを定めることもできません。
契約に違反した場合に、高額の違約金が発生する場合など不相当に過大な内容は無効になってしまいます。
ペナルティを定める際には、現実的に支払可能な金額とする必要があります。
例えば、「もし不貞行為で離婚することになった場合に、離婚後も生活費として毎月数十万円を支払う」といった約束をする夫婦もいます。
仮に毎月30万円支払うとした場合、金額は年間360万円、3年間で1,000万円を超える金額となってしまいます。
一般家庭の場合、このような金額を離婚後も引き続き支払うという内容は、一般常識的に考えて過大な内容であることはおわかり頂けるかと思います。
また、月収40万円のうち30万円を渡すといったように、はじめから履行することができない内容の契約を取り交わしても無効になる可能性が高いといえます。
結婚後の夫婦生活は、数十年続くことになるので入口である入籍時にしっかりと約束を交わしておくことが重要です。ここで手間をかけることで将来に大きなちがいが生じる可能性があります。当事務所では、これまでに多くの婚前契約書を作成した実績を有していますので、お困りの方はぜひ一度ご相談ください。
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