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慰謝料の他に請求できる費用

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不倫相手に弁護士費用、探偵費用、治療費などを請求できるのか!?

行政書士イメージ

はじめまして、男女問題専門の行政書士大谷です。
弁護士費用や探偵費用を不倫相手に請求することができるのか、気になる方も多いと思います!


弁護士報酬、不貞行為の証拠を抑えるための探偵・調査会社の費用、心療内科の通院費などはトータルするととても高額になります。

せっかく不倫相手から慰謝料を獲得しても、これらの費用の支払いで手元に残る金額はごくわずかということになってしまえば、何のために請求したのか分からなくなってしまいます。

今回は、不倫相手に対して、弁護士費用や探偵・調査費用、治療費などを請求することができるのかという点について解説したいと思います。

 

慰謝料に併せて請求できる費用、できない費用

慰謝料の基本は、精神的苦痛に対する金銭賠償

不倫相手に支払ってもらう慰謝料請求は、主にこちらが被った精神的苦痛に対する金銭賠償を求めていることになります。

不貞行為の事実を知り、その精神的ショックから、多大な苦痛を被ることになりますので、金銭をもって償ってもらうということになります。

精神的苦痛について相手に慰謝料として請求できることはご存知のとおりですが、精神的苦痛の他にも、不倫の被害に関連したその他の費用が掛かる場合もあります。

たとえば、弁護士に相談する費用、社内不倫によって会社の退職することになった、引っ越しをせざるを得なくなったなどの被害が生じることも考えられます。

これら精神的苦痛以外の損害についても、不倫相手に対して金銭の支払いを請求したいというのが、被害者の一般的な感情だと思います。

請求できる、請求できないと裁判所の判断が割れているものが多いですが、基本的な考え方を理解できるように、費用ごとに分けてひとつずつ紹介していきます。

 

訴訟をする場合、弁護士費用の「1割程度」のみ請求できる

弁護士費用を、相手に負担してもらうとうイメージをお持ちの方もいると思います。

しかし、弁護士の報酬については、基本的に自腹・自ら負担しなければなりません。

弁護士の提供するサービスは一般的に高度で専門性が高いため、報酬も他の士業に比べてより高額なものとなっています。

また、裁判(訴訟)までは発展せず、当事者同士の示談により解決に至った場合であっても、弁護士に交渉の代理を依頼をした場合には報酬を支払わなければなりません。

依頼時に10万円から20万円程度の着手金が必要となり、さらに、実際に不倫相手から慰謝料を支払ってもらうことができた場合には、獲得した金額の一定割合を成功報酬として支払うという報酬体系の事務所が多いようです。
 

仮に着手金を20万円として、不倫相手から獲得できた慰謝料が100万円成功報酬の割合を20%とした場合には、<20万円+100万円×0.2>となりますので、合計の弁護士報酬は40万円ということになります。

依頼時の着手金は不要で慰謝料の獲得に成功したときに、着手金も含めて報酬を支払うなど弁護士事務所によって異なりますが、おおむね上記のような報酬額をイメージすることができると言えます。

この時に、そもそも不倫によって、こちらは弁護士費用という、いわば余分な出費を余儀なくされたので、弁護士への報酬も不倫相手に負担してもらえないかと考える方もいると思います。

 

弁護士費用の請求に関しては、裁判に関して支払う弁護士報酬の1割程度を不倫相手に請求することができるとされています。

残念ですが、裁判に要する弁護士報酬の1割程度という相場が形成されてしまっています。

上記の弁護士報酬40万円の例の場合、裁判で不倫相手に請求できる金額は約4万円ということになります。

また、そもそも裁判外で示談(話し合い)により、交渉で和解する場合には、相手方へ弁護士費用そのものを請求することも困難となります。

そのため、裁判外で示談により和解する場合には、自らの弁護士費用については、完全に自己負担となる可能性が高いです。

 

探偵(調査)に必要な費用の相場について

不倫に関して生ずる費用として次に、浮気調査に要する探偵の調査費用が思い当たります。

浮気調査については、不貞行為の証拠となる写真を撮影するための張り込み・尾行といったように、実際に人が現場で長時間稼働することにより、一定の成果を得ていくことになりますので、その費用も高額となる傾向があります。

調査料金の内訳は、探偵事務所ごとに異なりますが、おおよそ調査員の人件費、交通費などの実費経費、報告書作成費用などが主な費用の内訳となっているようです。

この内の調査員の人件費が、探偵事務所に支払う費用が高額になる一番の要素となります。

浮気の張り込み・尾行に必要な人数が多ければその分、もちろん人件費がかかりますし、不倫関係の二人がすぐに不貞行為を行うとは限らないため、調査時間・日数に多くの期間を要すれば、多額の調査費用が必要になってきます。

探偵などの調査員は二人一組で行動することが一般的とされていて、調査に要する時間単価は、一時間当たり1万円から2万円程度とされていることが多いようです。

一日の調査が1時間で済むということは考えにくいため、一日の調査であっても少なくとも数万円の費用が掛かることが想像できます。

これを不貞行為が行われるであろう日数分調査を行うことになりますので、合計の調査費用はとても高額になります。

このように探偵事務所に支払う費用の総額は、10万円前後から100万円程度が相場であるとされていますが、もちろん調査期間、人数が大規模になった場合には100万円を超えることも、可能性としてはあり得ることになります。

 

探偵(調査)費用の請求可否は、ケースバイケース

上記のとおり探偵事務所に支払う費用は一般的に高額となる傾向があります。

この調査費用を、精神的苦痛による慰謝料とは別に、不倫相手に対して請求することができるのか否かについては、事案ごとに結論が分かれています。

まずは、必要な調査費用の負担を認めたケースを紹介します。

 

「自らの判断により、多額の調査費用を支出した場合、そのすべてが直ちに不法行為に起因する損害となるというのは不合理と言うべきであって、通常必要とされる調査費用の限度で、不倫相手の不法行為と相当因果関係のある損害となると認めるのが相当である。」

このケースでは、被害者の判断によって高額になってしまった調査費用のすべてをそのまま不倫相手の負担とすることは、さすがに行き過ぎているが、

通常必要とされる調査費用に関しては、不倫相手が負担することが相当であると言っています。

別のケースも見てみましょう。

 

「被害者が調査会社に支払った約16万円の調査費用について検討するに、この調査がなければ不倫相手による不貞行為を立証することは事実上不可能であったと認められるし、その額も相当であるから、相当因果関係(不倫相手の責任とすること)を認めるのが相当である」

このケースでは、調査会社を利用しなければ、不貞行為を証明することができなかったのだから、約16万円という常識的な範囲内の探偵費用については、不倫相手が負担すべしと言っています。

この他にも、被害者が調査会社に対して支払った約150万円の費用のうち、100万円を不倫相手が支払うべきであるとした判例もあります。


しかし、これらの判例とは反対に、調査費用の支払いを否定した判例もありますので、紹介します。

 

「不倫相手は、当初から不貞行為の事実を認めており、本件調査が本件訴訟の立証に寄与した程度は低いものといわざるを得ないことを考慮すれば、被害者が負担した調査費用約100万円は、不倫相手の不法行為と相当因果関係にある損害として認めることはできない」

「本件での興信所の調査費用は、必ずしも支出せざるを得なかった費用とはいえず、本件不法行為と相当因果関係にあるとはいえない」

上記二つの判例は、両方とも調査費用を不倫相手に負担させることを否定したものです。

その理由をよく読んでみると、必ずしも調査が必要ではなかったのに、調査を行っているという共通点を読み取ることができます。

そのため、不貞行為の立証に探偵などの調査会社を利用せざるを得ない状況であったのか、必要性がないにも関わらず調査を行ったのか、という違いが、

調査費用を不倫相手へ請求できるか否かという結論に、大きな影響を与えていることがうかがえます。

 

不倫相手に対して、精神的苦痛の他に、探偵などの調査費用を請求するときには、本当に調査が必要であったのかをよく見直して考え、必要な調査が、常識的な費用の範囲内で行われたのであれば、不倫相手に対して調査費用の支払いを求めることができる可能性があるといえます。

退職、転職に伴う費用の請求について

その他の費用(損害)として、社内不倫によって、夫が会社を退職せざるを得ない状況となってしまった場合に、

退職に至ったことによる経済的損失を不倫相手に請求したいと考える方もいると思います。

会社に社内不倫の事実が明らかになってしまい、そのまま職場で働き続けることが難しくなるという状況は可能性としてあり得るシチュエーションでしょう。

このような場合に、退職・転職に伴い収入がダウンしてしまった損害を、不倫相手に慰謝料と別に請求できるのでしょうか。


裁判所の判例を参考にするとこのような退職・転職に伴う損害について、不倫相手へ支払いを命じることは認められないことが多いということが言えます。

結論として、退職・転職に伴う損害を、精神苦痛による慰謝料とは別に請求することは困難であるということになります。

本当に退職しなければならない状況にあったのかも、考慮されます。

そのまま会社に残ることができたのに、気まずいという理由から、自ら会社を辞めているかもしれません。

 

意外にも治療費などの請求も難しい

不貞行為の精神的苦痛によって精神の安定を失い、心療内科・精神科などの医療機関に通院を要することになり、治療費・通院費といった費用が発生することも考えられます。

精神的なショックから食欲不振、不眠、うつ病の症状が出てしまうことがあります。

もっとひどいケースでは、自らを傷つける自傷行為を行ってしまう方も中にはいらっしゃいます。

もちろん不倫さえなければ、このような症状で苦しむこともなく平穏に日々の生活を送ることができていたのですから、医療機関に支払った費用を不倫相手に対して請求したいという感情を持たれることは、自然な気持ちであるといえます。

これらの治療費を、慰謝料とは別に不倫相手に請求することの可否についてはどうでしょう。

治療費についても、慰謝料と別枠で、直接不倫相手に請求することは一般的には難しいとされています。

精神の安定を失い医療機関への通院を要することになったこと等は慰謝料金額を算定する際の一つの要素として考慮されることになると思います。

ただ、慰謝料と別に治療費という名目で、不倫相手に対して払った分の費用を請求することは、難しいということとなります。

理由は、本当に不貞行為が原因で通院を要することになったのか、立証することが難しいという事情があるようです。

そのため、不貞行為が原因で通院を要することになったという事実を、客観的に立証することができれば、不倫相手へ治療費を、慰謝料とは別に請求できる可能性があるといえます。

 

示談書(和解合意書)の作成費用は、当事者の話し合い次第

不倫相手と和解の合意が成立した場合には、慰謝料の支払い条件や、不貞関係の解消、秘密の保持、今後は互いに追加的な請求や異議を述べないことなど、和解の条件を確認するための示談書(和解合意書)を作成することが一般的です。

このような書面作成費用の負担については、相手との和解合意の話し合いの中で、お互いに半額ずつ費用を折半とするか、もしくは、いずれか一方が支払いを負担するといった話し合いが行われることが多いです。

この時に、不貞行為を行ったという理由のみで、当然に契約書の作成費用を、不倫相手に負担させることができるというものではありませんので、注意する必要があります。

不貞行為を行った加害者が、当然に書面作成費用を負担しなけばならないという根拠は何もありません。

だだ、実際に示談の話し合いを行うときには、被害者側が、慰謝料の減額等で譲歩することが多い(又は慰謝料請求そのものをしないこともある)ため

慰謝料で譲歩した分、示談書の作成費用については(あくまで不倫相手の任意にはなりますが)不倫相手が負担する、もしくは双方で折半するという条件で話しをされる方が多いです。

被害者側の依頼により、どちらかと言うと被害者側に有利な示談書を作成する場合であっても、書面作成費用を、被害者がすべて負担するというのは、心理的に受け入れにくいという方が多いでしょう。

そのため、書面作成費用の一部もしくは全部を、加害者側が後日支払うという趣旨の条文を記載することも多くあります。

 

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不倫相手に対して、不倫関係の解消や慰謝料請求等の法的請求を行うときは、内容証明郵便により通知・請求書面を送付する、書面通知を行うことが一般的です。当事務所では、通知・請求書面の作成と郵送を代行します。

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