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契約した約束は取り消すことができる?

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契約した約束は取り消すことができる?

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一方的に契約の内容を取り消すことは原則できない

結婚契約書(婚前契約書)の法的効果を理解するための4つのポイントの内の4つ目「契約は取り消すことができる?」という点について説明します。
 

夫婦間の契約は婚姻中でも取り消すことは困難

まず結婚前や婚約中に取り交わした契約は、法律上、他人間の契約と同様に取り扱われるため、契約をどちらか一方の都合で後から勝手に取り消すことはできません。

それでは入籍後に契約した場合はどうなるのでしょうか?

民法には、「夫婦間でした契約は、婚姻中これを取り消すことができる。」との定めがあるため、契約はいつでも取り消すことができると誤解されてしまうこともあります。

しかし、裁判所の判断では民法制定時から現在までの長い間、簡単には取消権を認めない方向で進んできました。


時代の変遷と共に判例や解釈が積み重なり、夫婦間の契約取り消しについては、実質的に適用されない条文として、今では運用上否定的に扱われています。

不倫や不仲を原因として夫婦関係が破たんしたことを理由に、夫婦間の契約取り消しを否定するという考え方もあります。

夫婦の愛情の冷却化により別居している場合や、浮気や不倫が原因で夫婦仲が悪化している場合など、実質的に夫婦関係が破綻してしまった状態になると、もはや他人の関係に近いとみなされ契約した内容を取り消すことができないというものです。

例えば浮気や不倫が原因で夫婦関係が破たん状態なった場合に、作成した契約書や合意書・誓約書などを、後だしジャンケンのように勝手に取り消そうとしても、そのような取り消しは認められません。


・昭和33年3月6日最高裁判所判例より

夫婦関係が、破綻に瀕しているような場合にされた夫婦の間での贈与契約はこれを取り消すことができないと解するべきである。

・昭和42年2月2日最高裁判所判例より

夫婦の間での贈与契約の取消について考えてみると、民法でいう「婚姻中」とは、単に形式的に婚姻が継続しているだけではなく、実質的にも婚姻が継続していると解するべきだから、婚姻が実質的に破たんしている場合には、夫婦の間での契約を取り消すことは許されないと解することが相当である。
 

以下のような場合は取り消すことができる
  • 無理やり契約させられた
  • 騙されて契約させられた
  • お互いに初めから約束を守るつもりがないと知っていた
双方の合意によって修正や取り消しはできる

結婚前や婚姻中に締結した契約書を、一方的に取り消すことはできませんが、双方が同意すれば取消や修正をすこともできます。

結婚後の事情の変化により、取り消したい項目ができた場合は、ふたりで話し合いお互い同意したうえで取り消しや修正をすることになります。

「取り消したい項目(約束)がある場合は、双方協議のうえ合意のもと取り消すことができる。」と、このような趣旨の文言を婚前契約書の中に盛り込んで確認しておくということも考えられます。

ただし、婚前契約書の取り交わしは心から納得したうえで契約・合意することが大前提となっているため、後から修正すればいと本意ではないことを契約書に記載することは避ける必要があります。

夫婦の契約では、『パートナーがどうしても自分の意見を聞いてくれないので、納得していないけれど、仕方なくサインした。』というケースも考えられます。

後になってから上記のような主張を行い、契約そのものを無効にすることは原則できませんので、本意ではない内容の契約書にはサインしてはいけません。

 

実際に契約後に内容の修正や取り消しを行う場合

もし婚前契約書を取り交わした後に、何らかの事情の変更が生じて契約書の内容を取り消したり、修正する必要が生じたときには、元となる契約書を変更するか、または別途契約書を作成して、変更または取り消しの事実を証することになります。

口頭の口約束のみでは契約の有効・無効について、トラブルが生じる原因となってしまいます。

契約書の内容を後から取り消したり、変更したりするときには、元となる契約書を直接修正するか、作成した契約書と同じように書面をもって取り消し・変更を行うことになります。

具体的には、元となる契約書の変更部分を記載した契約内容変更の覚書を取り交わす方法か、または、簡易的に手書きで直接修正するという方法があります。

手書きで修正する場合は、元となる婚前契約書の修正する部分に二重取り消し線を引いて、署名押印欄に押印した印鑑と同じ印鑑を訂正印として両者が押印します。

そのうえで、直近の空白部分に訂正後の条件を手書きで記載します。

もし、元となる婚前契約書全体を将来に向けて取り消すときには、別途、解約合意書を作成して元となる契約書全体を無効にするという手続きを行います。

 

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