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配偶者に耐え難い「重大な行為」があり、結婚生活を続けられなくなることがあります。
そして、今後も改善する見込みがないほど夫婦関係が破綻してしまえば、たとえ一方が離婚を拒んでいても、当該「重大な行為」が法定離婚原因の一つに該当するものとして、裁判等で離婚が認められる可能性があります。
しかし、どんなことが「重大な行為」に該当するのかは分かりにくいので、個別ケースごと考える必要があります。
婚姻を継続し難い重大な事由とは、「夫婦関係を継続できない、離婚もやむを得ないと認められるほどの重大な行為」のことです。
しかし、この表現だけでは、具体的にどんな行為が該当するのか分かりにくいと言えます。
同じ行為でも、「Aさんにとっては重大な行為に該当しても、Bさんにとっては、重大ではない」ということが起こり得るからです。
婚姻を継続し難い重大な事由に該当するのか、しないのか、その点が争いになった場合、最終的には裁判所の判断に従う必要があります。
以下では、問題になりやすい事例を一つずつ紹介しながら説明します。
性格の不一致は、離婚原因として一番多い理由として挙げられます。
しかし、夫婦といっても、もともとは他人同士のため、多少の性格の不一致が生じるのは仕方がありません。
そのため、単に性格の不一致だけを理由として離婚請求をしても、離婚は認められません。
性格の不一致が「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当し得るのは、
単なる性格の不一致を超えて、一方の言動が、モラハラに該当するような過度なものとなり、結果、夫婦関係が完全に破綻するようなケースです。
例えば、モラハラ気質のある夫の言動によって妻が精神的苦痛を受けている、しかし夫本人は、まったくおかしなこととは考えていない、むしろ当然のこと、良かれと思って発言しているというようなケース。
この夫の言動が実際にモラハラに該当するのか否かはまた別の問題として、夫は良かれと思って発言しているのに、妻にとっては、苦痛でしかないというような不具合が生じています。
このようなときに重要なのは、性格の不一致そのものでなく、夫婦関係が破たんに至ったという「結果」です。
単に性格の不一致を主張するだけでは離婚は認められませんが、
たとえば長い間、家庭内別居の状態が続いていてほとんど会話がない、話し合いをしても関係修復の見込みがないなどの事情があれば、
結果として、夫婦関係が完全に破綻して、将来においても夫婦関係が回復する見込みもないものとして、
「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当することを理由に、離婚が認められる可能性があります。
単純に夫婦間に性交渉がないから離婚したいという理由で離婚を求めても、上記の性格の不一致と同様に離婚は認められにくいといえます。
しかし、夫婦の一方が性的関係を求めているにもかかわらず、他方が長期間に渡って一方的に拒否し続けるというような場合には、
「婚姻を継続し難い重大な事由」があるとして、離婚請求が認められる可能性があります。
また、結婚当初から一切の性的関係を受け入れないというような事情がある場合も、個別ケースごとの判断にはなりますが「婚姻を継続し難い重大な事由」があるとして、離婚が認められる可能性があります。
性生活に関しては、相手が望まない、異常な行為を強要するようなケースも問題となります。
夫婦の一方が拒んでいるにもかかわらず、暴力的な行為や、嫌がっている夫や妻に対して無理やり強要し続けるようなことがあれば、
それらの行為によって夫婦の信頼関係が大きく損なわれ、修復ができないほど壊れしまっているような場合には、「婚姻を継続し難い重大な事由」があるものとして、離婚が認められる可能性があります。
嫁姑問題など配偶者の親族との不仲も、場合によっては「婚姻を継続し難い重大な事由」として認められる可能性があります。
もっとも、単純に夫の親族が嫌い、相手の親族を合わないといった理由では離婚は認められません。
重要なのは、親族との不仲そのものではなく、それが原因となって夫婦関係がどの程度悪化し、婚姻関係が破綻しているかという点です。
例えば同居中の夫の親族が、無視をしたり、暴言を繰り返し、夫も特に味方になってくれるわけでもなく、むしろ親族と一緒になって妻の悪口を言っている、
このような状況が続いていて、さらに今後も、夫婦仲が改善する見込みがないほど夫婦仲が破綻しているような場合には、親族との不仲を、「婚姻を継続し難い重大な事由」として離婚を求めることができる可能性があります。
すなわち、親族との不仲が原因で夫婦が破綻に至ったという「結果」があれば、
親族との不仲も、「婚姻を継続し難い重大な事由」として認められる可能性があるということになります。
暴力行為があり、それが原因で夫婦関係が破綻した場合には、
「婚姻を継続し難い重大な事由」があるものとして離婚が認められる可能性があります。
日常的に暴力行為が行われているような場合はもちろんのこと、酔って配偶者を殴打するようなことが、たった一回でもあれば、それは立派な暴力行為です。
配偶者のけがの程度や精神的ショックから、もはや夫婦仲を回復することができなくなった。
このように暴力行為により夫婦が破綻した事情があれば、暴力行為を婚姻を継続し難い重大な事由として離婚を請求できる可能性があります。
また、近年ではモラハラなどの精神的暴力も重要視されています。
相手を罵りつづける、無視する、大声で怒鳴るなどの行為によって、継続的に精神的ダメージを与え続け、それによって夫婦関係が破綻したような場合も、
同じように離婚が認められる可能性があります。
借金などの金銭トラブルによって夫婦関係が破たんに至ることもあります。
例えば、配偶者の隠していた多額の借金が突然発覚する、何度も借金を繰り返す、無断で貯金を使い込むといったケースがあります。
これまでの経験上、何度も借金を繰り返してしまうというお話を聞くことが少なくありません。
数年前に借金が発覚して、ようやく返したのに、最近になって、また同じように密かに借金していたことが発覚するといったケースです。
このような金銭トラブルを原因として夫婦が不仲になり、回復の見込みのないほど夫婦関係が破綻すれば、借金が、「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当し、離婚請求の認められる可能性があります。
個人には信仰の自由が保障されているため、たとえ夫婦であっても、相手の信仰を否定したり、妨げたりすることはできません。
しかし、宗教活動に過度にのめり込んだ結果、家庭生活に大きな支障が生じたり、一般的な感覚から著しく外れた言動を繰り返す場合には、別の問題となります。
その影響で夫婦間の信頼関係が失われ、夫婦関係が修復困難なほど破綻しているときは、「婚姻を継続し難い重大な事由」があるとして、離婚請求が認められる可能性があります。
「婚姻を継続し難い重大な事由」として認められるか否かは、夫婦ごとに離婚の原因となる問題が多岐に渡るため、対象となる事項がとても広範囲に及びます。
また夫婦が置かれている状況も様々ですから、個別ケースごとに、ケースバイケースで判断する必要があります。
共通して言えることは、単純に性格の不一致だから、親族と不仲だから、離婚したいと主張しても、それのみで離婚請求が認められる可能性は低いということです。
問題のある行為に加えて、現在の夫婦関係がどのような状況にあるのかという点が重要となります。
「婚姻を継続し難い重大な事由」として離婚が認められるためには、何らかの個別の問題や原因があったうえで、
さらに、夫婦が回復の見込みがないほどに破綻した状態となっているのかどうかという点が重視されます。
離婚時には、慰謝料、親権・養育費、財産分与などの条件を本人同士で話し合って決めなければなりません。白紙の状態で話し合うよりも協議を始める前の段階から専門家が書面作成を通じて関与することで、より円滑に離婚協議を進めることができます。当事務所では、これまでに多くの離婚給付公正証書作成した実績を有していますので、お困りの方はぜひ一度ご相談ください。
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