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不貞行為の慰謝料の相場は幅広く、数十万円から300万円まで様々です。
慰謝料の相場を理解するためには、過去の判例を参考にして具体的な事例ごとに結果(どれくらいの慰謝料が認められたのか)を確認する必要があります。
どんなときに、どれくらいの慰謝料が発生するのか、実例を紹介してわかりやすく解説します。
不倫の慰謝料相場のイメージを掴んでもらうため、まずは次の二つの項目を見比べてください。
離婚しない場合
慰謝料の金額:数十万円から150万円程度
離婚する場合
慰謝料の金額:150万円から300万円程度
被害者側からすると慰謝料の金額が「思っていたよりも低い」という印象を受けることが多いかもしれません。
不倫の被害者としては、多大な精神的苦痛を受けて、これからも苦しみ続けることを考えると、数十万円から150万円程度の慰謝料では納得できないと考えることが通常です。
上記の慰謝料相場はあくまでも目安となる金額であって、個別のケースによって金額は異なります。
また、当事者同士で合意に至ることができれば、慰謝料の金額は自由に設定することができます。
以下、実際の事例をいくつか紹介しますので、どんなケースでどれくらいの金額が認めれたのか確認してください。
A男とB子は、平成13年に結婚しました。
しかし、B子は、知り合ったC男と親しく付き合うようになり、平成15年には不貞関係に至りました。
そのような事情を知らずに、夫であるA男は、平成20年にアメリカに駐在員として、単身赴任してしまいます。
A男の単身赴任中も、B子とC男の不倫は続きましたが、平成21年に、それまでA男と同様に単身赴任中であったC男が転勤となり、C男は自分の妻子と同居する生活に戻ることになりました。
そして、妻子と同居することとなったC男は、B子に別れを切り出します。
B子は薬を大量に服用してしまいます。
命に別状はありませんでしたが、B子は、夫であるA男にすべて告白します。
A男はアメリカから一時帰国し、その後、C男を訴えました。
その後も、A男とB子は婚姻生活を継続しています。
判決は、C男とB子との不貞行為によってA男の受けた精神的苦痛を慰謝するための慰謝料は、100万円が相当であるとしました。
このケースは個人的に「何でこんなに慰謝料の金額が少ないのだろう?」と、気になった判例のひとつです。
もしかすると、ここには書かれていない慰謝料の金額を下げる要因が何かあったのかもしれません。
不貞期間が複数年に渡り長期間であったことや、薬の大量服用などショッキングな出来ごとがあったにもかかわらず、100万円しか認められないケースもあります。
A男と、B子は、結婚し、その後、二人の子が生まれました。
不倫したのはA男で、相手は飲食店でホステスとして働いているC子。
A男は客としてC子の店を訪れていたことから交際が始まりました。
両者の間には不貞行為があり、A男の携帯電話には、ホテル客室内で撮影したC子の写真や、C子の寝姿の写真が保存されていました。
その他の事情としては、A男とB子は結婚後、数回しか性交渉を行っていない状態であり、すでに夫婦関係が破たんしていたのではないか、という点も論点になりました。
ただし、両者が結婚した際に、すでに第1子を懐妊していたこと、更に、第2子の懐妊・出産と続いているため、
これらの期間に、夫婦間で性交渉がほとんどなかったとしても、それをもって夫婦関係が破たんしているとは言えないとされました。
不倫の発覚後、A男とB子は、別居することになりました。
結果、A男とC子の不貞が原因で、夫婦関係が破たんしたものと認められ、B子の精神的損害に対する慰謝料として、250万円が認められました。
不貞行為が原因で、幼い子のいる平穏な夫婦を別居にまで至らせたとして、比較的高額な慰謝料が認められたのだと考えられます。
A男とB子は、平成18年に結婚し、長男が生まれました。
平成20年頃、A男は知人の紹介によりC子と知り合い、A男は自らC子へ交際を申し込みます。
A男とC子は、知人と共に会食を少なくとも3回は行い、メール交換を続けていました。
そして、B子は、A男とC子とのメールを発見し、激しい夫婦喧嘩となりました
(A男はその他にも複数の女性とメール連絡をしていた)
数か月後、A男が経営している会社の業績が悪化したため、A男はB子に後で復縁することを前提として形式的に離婚することを提案しました。
形式的な離婚後も、A男とB子は同居を続けていましたが、その後、結婚中にC子とA男が不貞行為を行っていたことを示唆するメールが新たに発見されたため、翌日、別居に至りました。
B子との別居後、A男はC子と同居し、C子はA男の子を出産しています。
B子は、C子を訴えました。
その結果、A男とB子の婚姻関係は、C子の不法行為によって破たんしたものと認められました。
B子が受けた精神的苦痛に対する慰謝料は、150万円とするのが相当とされました。
不倫をきっかけとして別居に至っていることや、夫婦に幼い子があることなどを考えると150万円では少ない印象があります。
慰謝料の金額が低い理由として、今回のケースでは、慰謝料請求の前に(会社の業績悪化を原因として)形式的でも夫婦が離婚しているという点に特徴があったと考えられています。
A男とB子は、婚姻し、夫婦の間には二人の子が生まれました。
その後、A男は単身赴任となり、単身赴任先の職場でC子と出会いました。
C子は、A男に妻子がいることを知っていましたが、ふたりは交際を開始し、A男の単身赴任先で同棲を始めました。
数年後、A男に人事異動があり、A男は自宅のマンションに戻り、家族との同居生活に戻ることになりました。
B子が単身赴任中の荷物を整理している際に、女性用の下着を発見し、A男を問いただすとC子との関係が、明らかとなりました。
A男は、C子と同棲したことをB子に伝え、C子と結婚したいので、B子に離婚したいと告げます。
B子は、A男の不貞行為が発覚したことにより情緒不安定になり、一時は仕事にも出られず、社会生活を送ることが困難となるほどのうつ状態になってしまいました。
その当時、A男とB子の長男は、中学生で高校受験を控えていました。
A男は長男を高校へ進学させずに、中学卒業後、働かせる旨の発言をし、これらの言動に対しても、B子は強い衝撃を受けました。
また長女は、両親の不仲により、強いストレスを受けて、パニック症を発症し、一時通院を要するまでになってしまいました。
長女の体調の変化に対しても、B子は強い衝撃を受けました。
裁判の結果、C子とA男の不貞行為によって、婚姻関係の継続は不可能となり、B子の家庭はきわめて大きな痛手を受け、B子は多大な精神的苦痛を受けたとされました。
そして、これらの苦痛に対する慰謝料の額は、300万円を下らないという判決がされました。
上記のとおり慰謝料の金額はケースごとに異なりますし、中には被害の程度に比例していないと思えるような結論の事例もあります。
慰謝料の金額は、裁判官の見解や考え方によって結論が異なります。
そのため、金額の相場はどうしても幅の広い金額の範囲となってしまいます。
上記で紹介したケースは、裁判の判例を参考にして慰謝料の金額を紹介していますが、実際には裁判にまで進むというケースは少なく、多くの場合は当事者間で話し合いを行って解決を図ります。
本人同士の話し合いで慰謝料の金額を提示する際に、上記のケースを参考にしてみてください。
ただし、具体的な状況や被害の程度に応じて慰謝料を決める必要がありますので、一方的ではなく相手方との合意を重視した話し合いを進めることが重要になります。
相手と話し合いで合意することができなければ、弁護士に依頼する・訴訟をするという選択肢しか残らなくなってしまいますが、当然その分の、費用・時間を費やすことになります。
相手と直接話し合うことが難しい、又は、そもそも相手と話し合いたくないという人もいると思います。
確かに、相手との話し合いには大きなストレスがかかることも多くあるため、積極的にお勧めできるものではありません。
その場合には、相手の住所と氏名が分かれば、慰謝料の支払を求める書面を内容証明郵便で送付して、相手にこちらの主張・要求を伝えることが可能です。
当事務所にご依頼を頂ければ、弁護士が相手へ慰謝料請求する際に送付する書面と同様の、または遜色ない書面を作成し、送付することができます。
不倫や浮気に関する書面の作成は、自分たちでできるとお考えかもしれません。ただ、法的効果のある書面を作成するためには、一定の法律上の知識が必要になります。当事務所では弁護士等の意見も踏まえながら、これでに数千件の浮気に関する書面を作成した実績とノウハウを有しています。法的にも有利な証拠として利用可能な、かつ浮気防止に効果的な書面を作成することができます。
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