夫婦・男女問題に関する書面作成と最新の情報を提供するサイト

-契約書・誓約書の作成を通じて男女問題を解決する-
夫婦・男女の契約書作成.com
日本行政書士連合会 登録番号14130747 行政書士アークス法務事務所
夫婦・男女問題に関する各種書類作成の専門家です。2014年の開業からこれまでの間に、延べ8,000件以上のご相談に対応し、3,000件以上の受託実績をもつ、夫婦・男女問題に関する法務サービスのスペシャリスト。
養育費の約束を、なんとなく口約束だけで済ませてしまうことは避けてください。
口約束だけでは、途中で支払いを止められる、一方的に減額されるなど、トラブルが起きたとき解決することが難しくなります。
養育費の支払いをある程度確保するために、できること、知っておくべきことを説明します。
令和8年4月1日施行の民法の改正によって、これまでのように離婚する父親と母親の一方のみを親権者とするのではなく、
離婚後も、婚姻中と同じように、両者を親権者とする共同親権を選択できるようになりました。
もちろん共同親権であっても、養育費を支払う義務がなくなるわけではありません。
養育費を支払う義務は、「親権の有無」、「子と同居しているかどうか」といったことに関係なく、
また、共同親権か単独親権かにかかわらず、
父親、母親が子に対して、必ず果たさなければならない法律上の責務です。
養育費は、相手の善意で支払いを受けるものでも、お願いをして支払ってもらうものでもありません。
「今はキツイから払えない」などと簡単に支払を免れられるものでもありません。
養育費の支払いは、「親である」という事実さえあれば、それだけで当然に果たさなければならない義務であるとされています。
共同親権として、離婚後もこれまでどおり父母が子に対する親権を行使する場合でも、子の養育に必要な費用の分担義務はかわりません。
離婚後の双方の収入や、生活の実態に応じて、子を監護する親(通常は子供と同居している親)は、他方に対して、子の養育費の支払いを求めることができます。
共同親権を選択した場合でも、子と暮らして監護するする親の一方は、他方の親に対し、子を養育していくために必要な費用の一部を、養育費として請求できます。
この養育費の支払いは、未成年の子が自立し、親から養育を受ける必要がなくなるまで続きます。
成人年齢が20歳から18歳に引き下げられましたが、それによって養育費の支払いが当然に18歳までと変更されるわけではありません。
成人した後も、大学や専門学校などに進学する場合には、これらの学校を卒業する年齢までという条件で合意することが通常です。
養育費の支払いは、子どもが自立するまでの長期間に及ぶため、合計するととても多額になります。
それにもかかわらず、離婚時に養育費の取り決めを「口約束のみ」で済ませてしまい、後になってから後悔する人が後を絶ちません。
とにかく今のつらい状況から逃れたいと、先に離婚してしまい、細かいことは後から決めるという考え方の人も少なくないようです。
確かに離婚後でも、元配偶者に対して養育費を請求することはできますが、
一度離れて別々の生活がスタートしてしまうと、相手が養育費の支払いに難色を示すことがあり、話し合いが難しくなる可能性があります。
そのため、離婚後ではなく離婚前に確実な約束を交わすことが基本です。
また、共同親権を選択する場合には、日常的な監護教育に関することであれば監護している一方のみで対応することができますが、
転居や進学、重大な病気、財産の管理といった重要な局面では、父母が共同して判断・対応することになり得ます。
そのため、このような状況になった際には、実際にどのように協議をするのかといったことまで離婚前に決めておく必要があると言えます。
養育費の具体的な金額は、子の年齢や人数、親の収入や財産、月々の生活費といった親子に関するすべての事情を考慮して決めるとされています。
しかし、本人同士の話し合いのみで結論を出すことが難しい場合もあります。
この養育費の金額の話し合いを簡単にするため、家庭裁判所が「養育費算定表」という基準をつくって、目安となる金額を提示してくれています。
話し合いで養育費の金額を決める場合には、この「養育費算定表」を参考することができます。
リンク:裁判所|養育費・婚姻費用算定表
左側のタテ軸が養育費を支払う側の年収、ヨコ軸が養育費を受け取る側の年収です。
両者の年収が書かれている部分から、横と縦に線をたどって、クロスした部分に書いてある金額帯が、目安となる養育費の金額です。
また、この表は子どもの人数と年齢によって、各々別の表が用意されていますので、自分の子供の人数と年齢にあった表を使用してください。
例1
14歳以下の子が1人、養育費を支払う側の年収が約500万円、受ける側の年収が約200万円のケースでは、月々4万円~6万円
例2
14歳以下の子が2人、養育費を支払う側の年収が約500万円、受ける側の年収が約200万円のケースでは、月々6万円~8万円
算定表は、目安の金額を知ることができるのでとても便利です。
ただし、算定表の金額はあくまでも目安であり、必ず算定表どおりの金額にしなければならないということではありません。
夫婦の話し合いで、養育費の金額は自由に決めることができます。
養育費の金額は、子どもの将来に大きく影響を与える可能性があるため、安易に結論を出さずに、子どもが困窮することの無いよう、できるだけ多くの金額を確保できればと思います。
当事者同士の話し合いで金額を決めることができない場合や、家庭裁判所の調停制度を利用することになった場合には、算定表の金額を基準に協議することになります。
子どもの年齢が上がることに合わせて、養育費の金額を段階的に増額するという取り決めをすることもできます。
例えば、養育費は毎月〇万円とするが、子どもが「中学生になる〇年〇月からは、金〇万円にする」といった条件も可能です。
また、ボーナスが支給される毎年7月と12月には一定の金額を加算して支払うという条件にすることもできます。
このような変則的な支払条件にするときは、いつから、いくら支払うという具体的な時期と金額を明確にすることがポイントです。
反対に、金額を決めずに大学等の進学時の費用を別途負担するという取り決めをすることもできます。
実際に大学に進学するのか、そして学費はいくら必要なのか、離婚の時点では未確定なため、大学に進学時に再度協議を行うという取り決めをすることになります。
養育費の支払いは基本的に月払いが基本です。
一括で支払う経済力がある場合には一括払いとすることもできますが、
実務では、養育費の一括払いは次のようなトラブルの原因になる可能性があるとされています。
一括支払いをするケースでは「今後、養育費を追加で請求しない」という約束とセットになっていることが多いです。
しかし、仮にこのような約束をしても、後日、状況・事情に変化があったときには、増額や減額の請求をすることができるとされています。
また、子ども本人が、親に対して養育費を請求する権利まで制限することはできないため、将来、成長した子ども本人から追加の養育費支払いを求めるということも考えられます。
将来の事情・状況の変化は、増額だけではなく減額の原因にもなります。
養育費の受取側が、将来、何らかの理由で多額の財産を取得した、収入が大幅にアップした場合、養育費の支払い者側から、一括で払った養育費の減額請求をされる可能性もあります。
もし、調停など裁判所の手続きで減額が認められた場合には、既に受け取っている養育費の一部を返金しなければならないということもありえます。
さらに、あらかじめ受け取った養育費を親権者が生活費として使ってしまうという別の問題も指摘されています。
子どもが成長して学費など多額の費用が実際に必要になった時には、すでに受け取った養育費が残っていないというケースです。
このように養育費の一括支払いについては、トラブルの原因となるリスクが多いため、毎月定額での支払いが望ましいといえます。
尚、養育費の一括支払いについては、別のページ→「養育費の一括支払い」でくわしく説明しています。
離婚するときに、書面で養育費を取り決めた場合であっても、離婚した当時には予想できないほどの「特別な事情の変化」があったときは、
養育費の金額を後からでも変更できる可能性があります。
親のいずれか一方に次のような「特別な事情の変化」が起こった場合は、元配偶者に対して養育費の増額、または減額を請求することができるとされています。
子どもの進学時に予想していたよりも多くの費用がかかり、進学を断念するケースなどでは、元配偶者に対し「養育費の増額」を請求してみるというのも一つの手段です。
元夫婦の間で、話し合いがうまくまとまらないときは、子ども自身が、直接、進学費用の負担をお願いしてみると効果があります。
養育費の金額を変更することに合意できた場合は、「養育費の変更に関する合意書」など書面を交わしておきます。
また、どうしても養育費の増額や減額が、両者の話し合いでまとまらない場合は、家庭裁判所に「調停」を申立て、調停制度を利用して協議することもできます。
養育費を受け取っている親が再婚し、子どもが再婚相手の扶養に入るなどの変化があった場合には、養育費の減額要因になります。
この時に注意する点は、再婚によって自動的に養育費が減額されるわけではありません。
あくまでも減額の「原因」になるだけです。
そのため、支払い金額の変更について合意するまでの間は、たとえ再婚しても離婚時に決めた金額を、引き続き受け取る権利があります。
養育費を支払う側としては、相手の再婚を理由に養育費の減額を求めることになるでしょう。
相手と話し合いで減額することについて合意が成立して、初めて減額が正式に決まります。
一方的に減額することはできませんし、自動的に減額されるものでもありません。
尚、再婚したことを相手(元配偶者)に伝えていない期間に受け取った分の返還を求められても、返還する必要はないとされています。
さらに、再婚したことをすぐに相手に伝える義務といったものも通常はないと考えられています。
離婚のときに夫婦で「今後養育費を一切請求しない」という約束をするケースがあります。
このような約束は、たとえ契約自体は有効であったとしても、将来の養育費請求を完全に止めることはできず、問題になることが多いとされています。
さらに、養育費の場合には、子ども本人も、養育費を支払ってもらう権利を持っているとされています。
そのため、たとえ父母の間で養育費の支払いを行わない旨の合意をしても、子ども本人の養育費を受け取る権利を(子本人に無断で)制限することはできません。
今後養育費を払わないという不払いの合意が認められるケースは、養育費を受け取る側に相当な収入があり金銭的に余裕がある場合など限られたケースに限定される考えられています。
そのため、離婚時に養育費を請求しないと合意した場合でも、後から、調停を申立てるなどして、元配偶者に養育費の支払いを請求できる可能性があります。
あらかじめ離婚協議書で定めた養育費の支払いを怠り、数か月、もしくは数年分の養育費を滞納したうえで、相手がが自己破産してしまった場合は、どのような扱いになるでしょうか。
自己破産の手続きでは、「非免責債権(破産しても責任を免れないもの)」が定められています。
非免責債権に該当すると、自己破産をしても債務は消えずに、自己破産後も、引き続き支払い義務を負い続けることになります。
養育費は、この非免責債権に該当します。
そのため万一元配偶者が養育費の支払いをせずに、自己破産してしまっても、これまで支払われなかった養育費を含めて、すべて支払を請求することができます。
令和3年度全国ひとり親世帯等調査では、継続的に子の養育費の支払いを受けている家庭は、母子世帯で28.1%、父子世帯で8.7%でした。
この統計によれば、母子世帯では7割以上の子どもが、父子世帯では9割以上の子どもが養育費を受け取っていないことになります。
この数字を初めて知ったとき、私はとても驚きました。
継続的に養育費を払ってもらえていない子が多いという状況は、子どもの貧困問題にも関連することだと思います。
養育費の支払義務は、生活費の余裕がある部分から支払うのではなく「自らの生活レベルを下げてでも支払わなければならない義務」とされています。
それにもかかわらず多くの離婚夫婦が、養育費支払いの約束をきちんと交わしていないため、必要な養育費が支払われていないという状況があります。
子どもの養育には、多くのお金が必要です。
離婚するときに「養育費はいらない」と勢いで別れてしまい、子どもに不要な苦労をかけないためにも、妥当な養育費を算定して、文書による契約を交わしてください。
令和8年4月1日の民法改正施行日の後に離婚する場合には、子供ひとりあたり、毎月2万円の法定養育費の支払いを相手に請求することができます。
これは、父母の合意の有無にかかわらず認められる支払い義務です。
そのため、もし支払いに応じてもらえない場合には、裁判所の手続きを経て強制執行の手続きをとることもできます。
この制度がスタートし、周知されることで、養育費をまったく受け取ることができないというケースは相当減ると考えられます。
なお、子供ひとりあたり月2万円という金額は、父母間での合意が成立するまでの暫定的な、いわば最低保証という意味合いと言えます。
父母の話し合いによって、養育費の支払い金額は自由に取り決めをすることができます。
公証役場で「公正証書」を作成しておけば、万が一、養育費の支払いが滞ったときに、元配偶者の給与の一部を差し押さえるなど強制執行の手続きをとることができます。
さらに、令和8年4月1日施行の民法改正によって、公正証書を作らない場合でも、夫婦間で養育費の取り決めをした文書があれば、差し押さえの手続きを利用できるようになりました。
ただ、公正証書を作らない場合には、差し押さえできる金額の上限があり、子どもひとりあたり月8万円が上限となります。
これまでは、差し押さえなどの強制執行をするためには、調停などを申し立てるか、または公正証書の作成が必要でしたが、
今後は、夫婦間で養育費の取り決めをした文書があれば、差し押さえの手続きをすることができるようになります。
ただし、養育費の他に慰謝料が生じる場合や、財産分与、年金分割の取り決めをする場合など、公文書として公正証書を作るメリットは大きいため、
今後も、離婚時において公正証書を作っておく意義は残ります。
離婚時には、慰謝料、親権・養育費、財産分与などの条件を本人同士で話し合って決めなければなりません。白紙の状態で話し合うよりも協議を始める前の段階から専門家が書面作成を通じて関与することで、より円滑に離婚協議を進めることができます。当事務所では、これまでに多くの離婚給付公正証書作成した実績を有していますので、お困りの方はぜひ一度ご相談ください。
よくあるご相談
まずはご相談から、お気軽にお問合せください