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不倫相手の謝罪に関する判例

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不倫の謝罪が慰謝料に与える影響について

判例について説明する男性

不倫、男女問題専門の行政書士事務所で代表を務める大谷と申します。
謝罪が慰謝料に与える影響について説明します!


不倫相手から誠意のある謝罪があれば、少しは被害者の心も落ち着くはずです。 

しかし、不倫相手から誠意ある態度とは真逆にこちらの感情を逆なでる不誠実な態度をとられてしまうこともあります。

そのようなことがあれば、被害者の精神的苦痛は当然増大してしまいます。

 

不倫相手から被害者(配偶者)への謝罪

反省や謝罪は、被害者の精神的苦痛に大きく影響する

不貞行為の責任は慰謝料により償うことが基本となります。そのため、慰謝料請求以外の方法で責任をとってもらうことは困難となります。

不倫相手に、法律上、謝罪を強要することはできません。

しかし、反省・謝罪といった加害者側の態度は、被害者側の心的な損害に大きく影響します。

誠心誠意の謝罪を行った結果、慰謝料が「減額」されること、または、謝罪を行わないことによって慰謝料が「増額」されることがあります。

真摯に反省して、誠意ある態度を示した結果、被害者の精神的苦痛が少しだけでも低下するかもしれませんし、

反対に、不誠実な態度で反省の言葉も述べなければ、より被害者の精神的苦痛を増加することにつながります。

謝罪の有無が、慰謝料金額の算定に影響を与えることは、合理的に考えればある意味当然のことかもしれません。

それでは、不倫相手から被害者に対する謝罪が、慰謝料の金額算定にどのような影響を与えるのか、具体的な事例で確認してみましょう。

 

不倫相手の謝罪が慰謝料の「減額」事由となった判例

<事例1>

「結婚期間は約1年9か月であり、本件不貞行為が行われるまでの期間でいえば、結婚期間は約1年3か月程度の比較的短期間であったこと、不倫相手は本件不貞行為について自己の非を認め、一応被害者(配偶者)に陳謝していることをもしんしゃくすれば、本件不貞行為による慰謝料としては70万円をもって相当であると認められる。」(東京地裁平成23年2月24日)

→上記によると、裁判の判旨において、不倫相手が被害者である配偶者に陳謝していることが、慰謝料算出(減額すること)に関し、考慮されていることがわかります。


<事例2>

「被害者(配偶者)との関係において、不法行為に当たることを、不倫相手は当初から自認し、謝罪の意思を表明している。」として、慰謝料の減額事由として考慮した。(東京地裁平成24年3月29日)

→この判例もまた、不倫相手が当初から、不貞行為であることを素直に認めて謝罪の意思を表明していることを、評価して慰謝料減額事由としています。


 

謝罪しないことが、慰謝料の「増額」事由となった判例

不倫相手が被害者(配偶者)に対して謝罪をしないことは、慰謝料の増額事由になり得ます。

不貞行為を認め、反省する態度が見られない場合は、より違法性が高いということでしょうか。

以下に、不倫相手が被害者(配偶者)に謝罪しないことについてどのように考えているか参考になる、裁判判旨を紹介します。

 

<事例3>

「不倫相手は不法行為について、未だ被害者(配偶者)に対して謝罪をしていないことを考慮すると(東京地裁平成20年10月8日)

→上記は、明確に謝罪していないことを考慮するとしています。

 

<事例4>

「不倫相手から被害者(配偶者)に対する謝意は表明されていないこと~」(東京地裁平成23年3月17日)

→上記も、謝意の表明について触れています。

 

<事例5>

「本件訴訟においては、被害者(配偶者)から証拠が提出されるまで、自らの不貞の事実を否認する態度に出て、被害者(配偶者)の精神的苦痛を増大させたと認められる。」(東京地裁平成22年3月25日)

→上記は、明確に不貞の事実を否認する態度が、被害者の精神的苦痛を増大させていると言及してくれています。


<事例6>

「不倫相手も不倫をした配偶者いずれも、被害者(配偶者)に対し、不貞関係について謝罪の意を示したことはない。」(東京地裁平成25年8月20日)

→上記の通り、いくつか判例を確認してみましたが、素直に謝罪を表明していないことを慰謝料の増額事由として評価していることがよくわかります。

 

不貞行為そのものを否認している場合における判例

不倫相手の態度が、謝罪しないどころか、不貞の関係を否認したり、合理的な理由のない弁解を繰り返してごまかそうとしていたり、堂々と不倫を解消するつもりがないと宣言してしまうケースも存在します。

上記のようなケースはもちろん慰謝料「増額」の原因になり得るといえます。


<事例7>

「不倫相手と不倫をしている配偶者が、今後も不貞関係を自ら積極的に止めるつもりはない旨を明言しており、これはわが民法の定める一夫一婦制の婚姻制度に対する重大な挑戦とも受け取れる。」(東京地裁平成18年3月31日)

→なかなか熱いコメントです、裁判官の強い意志を感じます。


<事例8>

「不倫相手から、被害者(配偶者)に対する謝意は表されておらず、かえって、不自然・不合理な主張を繰り返している。」(東京地裁平成23年1月13日)

→このような不誠実な態度は、慰謝料の増額事由となります。


<事例9>

「不倫相手は、被害者(配偶者)に対して、謝罪することなく、被害者(配偶者)からインターネット上の書き込みの削除の要望にも対応せず、不倫の関係を解消する意思はなく、夫婦が離婚した場合には、浮気をした配偶者と婚姻する意思である。」(東京地裁平成25年7月16日)

→悪質な相手に対しては、当然、増額した慰謝料の決定がされる傾向にあります。

 

上記のとおり、謝罪しないばかりか、不貞関係を認めなかったり、不倫を中止しないと宣言するなど不誠実な対応を行う場合には、慰謝料の増額理由として考えられていることがよくわかります。
 

不倫をしてしまった人へ

本ページで説明しているとおり、謝罪は不貞行為の慰謝料金額に影響を与えます。

もし、あなたが不倫をしたとして、被害者に対して不倫の事実を認め、謝罪の意思をもっているのであれば、被害者に対して、謝罪することも検討してみてください。

反省・謝罪の意思を表に出さなければ意味がありません。

自分の内なる気持ちの中で、どんなに深く反省し、謝罪する意思を有していたとしても、それを被害者に伝えなければ意味がありません。

被害者から、不倫の謝罪文の提出を求められている場合には、以下のページも参考にしてみてください「不倫の謝罪(謝罪文ひな形・テンプレート)」。
 

まとめ

自身のある行政書士

このページで紹介したように素直な謝罪や不貞行為を認めることは、慰謝料の減額事由となり、

他方、謝罪をしないことや、不貞行為の事実を素直に認めない等の不誠実な態度は、慰謝料の増額事由になるということがよくわかりました。

真摯な態度や、不誠実な態度、反省の意を表明しているかどうかといった事情が総合的に判断されることになります。

不誠実な態度で、被害者をさらに苦しめるようなことがあった場合には、それ相応の責任(慰謝料)を負わなければならないということが言えます。

不倫の被害にあった場合には、相手に誠意があるのか、反省しているのかという点にも着目してください。

もし相手に不誠実な態度があれば、いつどのような態度・行為があったのかをメモしておくと良いでしょう。
 

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