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既婚者が異性と「手をつないで歩く」というようなことは通常あり得ないため、もしそのような行為があった場合には、相手と不倫関係、または不適切に親密な関係にある可能性が高いと言えます。
今回は、手をつなぐという行為を一例として、既婚者の不貞行為を伴わない浮気について説明します。
不貞行為とは、一般的には既婚者が配偶者以外の人と性的関係を結ぶことを意味しています。
しかし、世の中には、不貞行為には至っていないが、配偶者が異性と親密な関係にあり、精神的苦痛を受けているというケースがあります。
明らかに不倫関係・恋人関係だけれども、不貞行為までは確認できないというような場合です。
もちろん不貞行為がなければ既婚者と親密な関係になっても良い、迷惑行為を行っても良いと言うことはできません。
他人の権利を侵害する迷惑行為があれば、加害者に対して、迷惑行為の中止を求めることができますし、場合によっては、慰謝料請求できる可能性もあります。
A子さんは、夫が見知らぬ女性と手をつないで歩いているところを発見しました。
大変ショッキングな出来事で、A子さんは夫の不倫や浮気の存在を疑わざるを得ない状況です。
A子さんは相手女性に対して、慰謝料請求するつもりでいます。
さて、このように「手をつなぐ」とういう事実のみで、A子さんは相手女性に対して慰謝料請求することはできるのでしょうか?
正しい考え方を理解するため、以下に「手をつなぐ」という行為に関する、二つの裁判所の判例を紹介します。
別居中の配偶者が、アパートから見知らぬ女性と「手をつないで」出てきたところを目撃、そのアパートは、女性の自宅アパートで、配偶者はそこに数日間宿泊していたことが判明したというケース。
「手をつなぐ」という行為について、どう考えれば良いのか以下の判例を紹介します。
『狭い一室に男女が数日間にわたり同宿し、戸外に出た際には体を密着させて手をつないで歩いていたこと等からして、配偶者と相手女性の間には肉体関係があったと認めるのが相当』
として、不貞行為の慰謝料支払いが認められました。
しかし、注意しなければならないならない点は、「手をつなぐ」ことそれ自体に違法性があるとは言っていません。
手を繋いでいることに対して、慰謝料の支払いが認められたわけではありません。
数日間にわたり同宿したうえで、さらに体を密着して手をつないでいることから、不貞関係があったと認めるのが相当としています。
密着して、手をつないでいるという行為は、二人の不貞行為の存在を推認する材料の一つになっているということになります。
次のケースでは、配偶者が見知らぬ女性と「手をつないで歩いている」様子を、友人・知人等がたびたび目撃しているケースです。
それ以上の事実は確認できませんでした。
判例ではこう言っています。
「関係者(友人・知人等)の目撃とあるが、仮に、関係者の目撃した「手をつないで」一緒にいた女性がすべて特定のひとりの女性であったとしても、そのことから当然に不貞関係の存在が推認されるものではない。」
上記の判例では、手をつなぐという行為のみでは、それだけで異性との不貞関係が認められるものではないと言っています。
そのため、仲良く異性と手をつないで歩いていることが、たびたび目撃されていたとしても、
その他の何らかの事情がない限り、特定の女性と手をつないで歩いているという行為のみで慰謝料を請求することは困難であることがわかります。
「手をつなぐ」という行為のみでは、不貞関係までは認められず、相手に慰謝料請求することは難しいということがわかりました。
しかし、だからといって不貞行為がなければ、相手に対して慰謝料請求できない、不貞行為がなければ絶対に慰謝料請求できないということではありません。
手をつなぐという行為と、不貞行為に至るまでの間には、たとえば抱き合う、キスする、裸体に触れるなど様々な行為が考えられます。
そして、たとえ不貞行為を伴わない行為であっても、婚姻生活を侵害する悪質な行為があれば、慰謝料の支払が生じる可能性があると考えられています。
そのため、不貞行為がなければ不倫相手に対して何もできない、何も請求できないということでは決してありません。
「手をつなぐ」という行為よりも、もっと悪質性が高く、慰謝料請求の対象となる可能性のある行為を、以下のページで紹介していますので、ぜひ参照してください。
本ページでは、「手をつなぐ」という行為と慰謝料請求の可否について、説明しました。
単に手をつなぐという行為でも、一般的な感覚からすれば浮気と認められても良いような印象がありますが、上記で説明したとおり、単に「手をつなぐ」という行為のみで、ただちに不貞関係は認められない(慰謝料請求は困難)とされています。
また、手をつなぐという行為が、不貞行為の存在を推認するための一つの材料になる可能性があるということもわかりました。
そして、手をつなぐことよりも、もっと過激な迷惑行為があった場合には、加害者に対して慰謝料請求できる可能性があるということを、ぜひ知っておいてください。
相手が故意に迷惑行為を行い、夫婦関係が破たんしたような場合には、たとえ不貞行為がなくても、慰謝料請求できる可能性があります。
繰り返しになりますが、不貞行為がなければ何もできないということではありません。
当事務所では、迷惑行為の中止を求め、ケースによっては慰謝料を相手に請求するための、通知請求書(内容証明)の作成送付の代行を引き受けています。
不貞行為は認められないが、相手の迷惑行為によって、夫婦の平穏が侵害され困っているという方は、ぜひ当事務所にご相談ください。
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