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夫の借金を妻が返済する

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旦那の借金が発覚|妻が返済を手伝うときの対応について解説

行政書士イメージ

はじめまして、男女問題専門の行政書士大谷です。
夫の借金を肩代わりするときの対応方法、やっておくべきことを説明します!


夫の借金が発覚し、やむを得ず妻の結婚前の貯金から返済を肩代わりするということがあります。

また、妻が働いて夫の借金返済の手伝いをすることもあります。

夫が勝手につくった借金の返済を妻が負担することについては、納得できないことも多いと思います。

今回は、夫の借金を妻の貯金から返済した場合や、妻が夫の借金返済を手伝ったときの対応について説明します。 

 

夫の借金が発覚したとき、はじめにすること

(1)借金の内訳を確認する

ある日突然、夫の借金が発覚。

借入先からの督促の手紙で発覚する場合や、夫自らが隠し切れずに妻へ借金を告白するということもあります。

いきなり大きな金額の借金が発覚すれば、妻も大きなストレス・精神的ショックを受けることになります。


一時的に冷静な判断ができなくなってしまうこともあるでしょう。

借金の金額にもよりますが、夫が数百万円単位の借金をしていた場合には、相当な覚悟をもって対処しなければなりません。


まずは、借金の金額と借入先を確認しなければなりません。

すべての借金の総額を確認します、夫から正直に洗いざらい話してもらう必要があります。

夫は、借金の金額が多額であるとき「返済期日が差し迫った一部の借金」しか告白せず、すべてを妻に明かさないということも考えられます。

借金の一部を隠されてしまうと、後日、解決したと思っていた借金問題が再び繰り返される可能性を残してしまうことになります。

このタイミングで、抱えている借金をすべて打ち明けてもらうことが重要になります。

また、借入先はどこなのか、銀行などの金融機関なのか消費者金融・カードローン、リボ払いなのかなど、借金の種別も確認しなければなりません。

借入先によって金利が大きく異なりますので、今後の返済計画を立てるにあたって借入先も重要となります。

 

(2)借金の原因を確認する

借金の金額と借入先という全体像をつかむことができたら、次は「なぜ借金をしたのか?」という原因・理由を明らかにしなければなりません。

自分の収入を超過した消費をしてしまう、支払い能力を超えた高級車を所有するなど、借金癖がある場合(借金への抵抗感が少ない場合)、

これからは妻がお金の管理を厳格に行っていく必要があるかもしれません。

借金の原因が、ギャンブルや不倫というケースも多いです。

後述しますが借金の原因を断たなければ、また同じように借金を繰り返すことになってしまいます。

ギャンブルと借金がセットになっている場合は、問題の根が深く再発の可能性が高いため、より断固たる対応が必要になります。

 

(3)その借金どうやって返済するか?

妻が持っている貯蓄で返済することができるのであれば、夫の借金の肩代わりすることも考えられます。

借金を肩代わりして、妻の貯蓄から返済するときには、夫との間で返済を約束する契約書を取り交わしておくと良いでしょう。

妻の貯蓄で返済の肩代わりをすることができないときには、返済計画を立てたうえで、夫婦で協力して返済していくことになります。

消費者金融やカードローン、リボ払いなど比較的に利息の高い借入先からの借金は、低金利の金融機関で借り換えをして、借金を一つにまとめるという方法があります。

いわゆるおまとめローンと呼ばれるもので、借入先各社からの借金を銀行など一つの金融機関の借金に一本化することで、借金全体の金利を下げることが期待できます。

ただ、ローンを一つにまとめるので借入の総額が必然的に高くなり、借り入れの審査が厳しいというデメリットがあります。

また、ページ下部で詳述しますが弁護士や司法書士に依頼して、債務整理を行うという方法も念のため知っておくと良いでしょう。

 

(4)妻に借金を返済する義務はあるのか?

夫の借金について、妻が借入先へ返済する義務を負うのかと不安に感じる方も多いと思います。

夫の借金が、結婚前からの借金や、ギャンブルや愛人関係などで作った借金の場合、借金を返済する義務を負う者は、借金の名義人である夫のみとなります。

基本的に妻は借金を返済する義務を負いません。

ただし、夫の借金を日常の生活費として消費していたときは、夫名義の借金であっても夫婦で消費したと考えることができます。

夫の借金を生活費としてつかってしまっていた場合には、妻も返済義務を負わなければならないことがあります。

 

妻が自分の貯金等で夫の借金を返済したとき

(1)妻の固有財産から返済したとき

困っている女性

夫の借金を整理するために、妻の貯蓄からお金を出して返済を肩代わりすることがあります。

妻の貯金が、以下のいずれかに該当するとき、これらのお金は妻の特有財産(固有財産)となります。

  • 妻が結婚前からもっていた貯金

  • 相続や贈与など、妻名義で(両親などから)譲り受けたお金

妻の特有財産は、夫婦共有の財産には含まれません。

妻の特有財産から夫の借金を肩代わりしたとき、妻は、夫に対して肩代わりした金銭の返済を求めることができます。

妻が、自らの特有財産で夫の借金を返済したときには、夫婦間でもお金の貸し借りが発生していると考えることができます。

このとき、夫から「いずれ責任をもって返済する」という約束をしてもらうことになると思います。

その場合は、口約束で済ませることなく書面を取り交わすことをお勧めします。

 

(2)夫と取り交わす「債務承認弁済契約書」

債務承認弁済契約とは、

夫が妻から(特有財産を)借り受けたことを確認し、金額や期日なども含めて返済を約束してもらう契約のことをいいます。

主に以下の事項を盛り込んだ、債務承認弁済契約書を作成します。

 

債務承認弁済契約の内容

  • いつ、いくら夫が妻から借り受けたのか
  • 妻に対して返済義務を負っていることの確認
  • 返済期日、返済方法
  • 保証人を付けるときは保証に関する事項

主に上記の事項を盛り込んだ、「債務承認弁済契約書」を取り交わしておくことで、妻が肩代わりしたお金の返済を、夫に書面で約束してもらうことになります。

夫婦間のお金の貸し借りでは、返済の約束がどうしても「なあなあ」になってしまいがちです。

夫婦であっても肩代わりした金銭の返済義務を契約書として明確にしておくことで、後に、万が一トラブルが生じたときでも、よりスムーズに解決することができます。

また、この債務承認弁済契約の効力は、離婚しても無効になることはありません。

夫からの返済をより確実にするために公証役場で公正証書を作成することも考えられます。

公証役場では、万が一、支払いが滞ったときに夫に対して強制執行を行うことのできる公正証書を作成してもらうことができます。

ただ、公正証書を作成する場合には、基本的に夫婦で揃って公証役場へ赴く必要があります。(保証人を立てた場合は、保証人も同行する必要有)

他人の財産を差し押さえるほどの効果をもつ書面のため、すこし手間が掛かります。

あらかじめ取り交わした債務承認弁済契約書を公正証書の原案として持参することで、公正証書作成の手続きをよりスムーズにすることができます。

ちなみに、公正証書があればより確実ですが、債務承認弁済契約書のみでも、法的拘束力を有する有効な契約書となりますので、公正証書の作成が必須ということではありません。

契約書の作成については、当事務所で作成することができますので、契約書の作成を検討される方は、お問い合わせフォームからご相談ください。

 

(3)妻が働いて借金返済を手伝うときは「準消費貸借契約書」

上記では、妻の特有財産から借金を肩代わりしたケースを説明しました。

他にも妻が長期間に渡って働いて、夫の借金の返済を肩代わりする、もしくは、借金の返済を手伝うということもあると思います。

「夫がギャンブルや愛人関係でつくった借金で、なぜ私がここまで苦労しなければならないのか、私が手伝って返済した分はきちんと夫から返してほしい」

と考えることもあるでしょう。

夫が、妻が働いた分の返済を約束したときには「準消費貸借契約書」を作成します。

準消費貸借契約書とは、妻が働いて返済を手伝ったお金を、夫が妻から借りたことにして、その返済を約束するようなときに作成する契約書です。

準消費貸借契約書の主な内容も、上記で説明した債務弁済契約書と同じような内容を盛り込むことになります。

この準消費貸借契約の効力も、離婚によって無効になりません。

妻が働いて返済を手伝った分を、後日夫から返してもらう約束をしたときには、準消費貸借契約書の作成をお勧めします。

 

借金を繰り返さないために妻ができること

(1)家計の管理を妻が行う

再び借金問題が繰り返されないように、何らかの対策をとらなければなりません。

まずは妻が家計のハンドルを握ることから始めます。

借金を繰り返す夫のお金の出入りが不明瞭のままでは、完全に借金問題を解決することはできません。

夫には毎月どれくらいの収入があるのか、給与明細等の証拠となる資料をしっかりと開示してもらったうえで、一家の収入額を明確にします。

支出の内訳も同じように把握します。

クレジットカード利用明細等がある場合は開示してもらったうえで、場合によっては、夫の財布を定期的に確認することの同意を得ても良いと思います。

さらに、夫に対して毎月自由に使える一定金額を手渡す、お小遣い制とすることが一般的となります。

しかし、お小遣いの不足分をカバーするために、また隠れて借金するということは阻止しなければなりません。

そのため旦那様に完全に理解・納得してもらえるよう夫婦間で真摯な話し合いを行うことと、以下で説明する夫婦間の契約書や誓約書を取り交わすことも検討します。

 

(2)夫婦間契約書や誓約書を作成する

夫婦間で借金についての契約書や誓約書を取り交わすこともあります。

二度と借金を繰り返さないという約束自体に法的拘束力はありませんが、


次に隠れて借金をした場合には、「婚姻を継続し難い重大な事項」に該当すること妻から離婚請求できるということをあらかじめ確認してもらうことや、

離婚時に支払う慰謝料の予定をすることなどについて、法的効果を与えることができます。


これらの借金に関する夫婦間の約束を書いた契約書を作成して、証拠資料としてもっておくことで、旦那様に心理的なプレッシャーを与えることができ、

かつ、離婚時には契約書があることによって有利に離婚協議を進めることができます。

夫婦間で交わす契約書の作成については、当事務所で作成することができますので、契約書の作成を検討される方は、お問い合わせフォームからご相談ください。
 

(3)借金の原因から断つ

借金の原因が明確になっている場合は、原因から断ち切らなければなりません。

ギャンブルが原因の借金の場合には、ギャンブルを断ってもらう必要があります。

不倫が原因の借金であれば、不倫を断ってもらう必要があり、浪費が原因のときは浪費を断ち切る必要があります。

言うが易しで、これらは簡単に断ち切れるものではないかもしれません。


しかし、この原因が変わらず以前のままであれば、いつか(それは数年後かもしれませんし十数年後かもしれません)再び借金問題が発生する不安を残してしまうことになります。

パチンコ、競馬などギャンブルの種類を問わず賭け事は行わないこと、妻以外の異性と不貞行為を行わないことなどを真摯に約束してもらう必要があります。

約束が信じられない場合には上記で説明したような、夫婦間の契約書や誓約書を利用することができます。

具体的には、再び密かにギャンブルを行っていたとき、妻以外の女性と不貞行為を行ったときには、

法定離婚原因もしくは、婚姻を継続し難い重大な事由に該当することを確認してもらいます。

その上でさらに、離婚協議に応じることや、あらかじめ決めた慰謝料を支払うことなどを書面で契約しておきます。


これにより夫へ約束を守らなければならないという心理的なプレッシャーを与えることができると同時に、

万が一、契約の約定に違反があり、離婚に至るようなことがあったときには、妻に有利な証拠資料として利用することができます。
 

(4)親族に相談する

借金問題の解決のため、夫の両親や兄弟姉妹など親族に相談される方もいらっしゃいます。

親族を借金問題に引き入れ巻き込むことで、もう同じことは繰り返せないと夫に対して心理的プレッシャーを与えることができる可能性があります。

さらに、親族から「借金返済の援助」を得られるかもしれませんし、保証人になってもらえる可能性もあります。

妻の貯金で夫の借金を肩代わりしたような場合には、夫から妻への肩代わり分の返済について、夫の親族に保証人となってもらうことも考えられます。

親族の連帯保証が得られれば、万が一、妻が夫から肩代わり分の返済を受けられなかったときでも、連帯保証人に対して返済を求めることができるようになります。

 

債務整理について

(1)過払い金の請求とは

旦那様の借金について、借入期間が長期である場合には、これまで法定利息を超過した支払いを行っている可能性があります。

もし払い過ぎの利息がある可能性がある場合には、弁護士や司法書士に相談して、過払い額の再計算を行ってもらいます。

再計算の結果、借入先のローン会社などに対して、払い過ぎた分の返還を求めることができることがあります。

過払い金の返還請求を得意分野としている弁護士・司法書士事務所は多くあるため、一度相談してみても良いと思います。
 

(2)任意整理とは

任意整理とは、抱えている借金の金額が多額である、借金を繰り返し返済することが現実的に困難となったとき、
借入先金融機関との間で、金利の変更や、返済期間の延長(毎月の支払金額の減額)などを再交渉する手続きとなります。

貸し手の金融機関としては、債務者の借金返済が行き詰まり、自己破産に至ってしまうと貸し付けた金銭を回収することができなくなってしまいます。

よって、貸し手の金融機関としては、債務者の自己破産によって回収額がゼロになるよりは返済条件について柔軟に対応して、債務者に返済を続けてもらった方が良いと判断することがあります。

任意整理で貸し手の金融機関と和解に至ることができれば、利率の引き下げや貸付期間延長による毎月の返済金額の減額などを認めてもらえる可能性があります。

金融機関との任意整理の交渉は、基本的には弁護士や司法書士に代理交渉を依頼することになります。
 

(3)民事再生(個人再生)とは

民事再生とは、借金のすべてが帳消しになるわけではありませんが、大幅な減額を受けられる可能性がある手続きです。

大幅な減額を受けた後に残った借金については、その後3年の間に返済する計画を改めて立て直すという債務整理のひとつとなります。

民事再生の手続きでは、借金の大幅な減額にもかかわらず持ち家の売却を回避できる可能性があるという点が特色で、民事再生の制度を利用するメリットとなります。
 

(4)自己破産とは

自己破産とは、抱えているほとんどすべての借金の免責を受けることができる制度となります。

自己破産すると原則として、借金を返済する責任から免れることができますので、新たな生活をスタートすることができます。

ただ、持ち家や自家用車などの財産はすべて処分されてしまうことは覚悟する必要があります。

また、自己破産から一定期間の間は、新たな借り入れをすることができないため、まとまったお金を用意しにくくなるという点も注意しなければなりません。

養育費等の扶養義務については、借金とは異なりますので自己破産によっても養育費を支払う責任を免れることはできません。
 

夫婦間での借金問題を解決するために

本ページでは、夫の借金を妻が返済する場合や、夫が借金を繰り返すときの対応について説明しました。

夫の借金をやむなく妻の貯金から返済する、もしくは妻が働いて返済するというケースは決して少なくありせん。

夫に借金を繰り返させないことはもちろんとして、妻の貯金から代わって返済した分は、将来、夫からきちんと返してもらうことができます。

旦那様は、いつか返す、必ず返すと約束してくれると思いますが、どうしても夫婦間の約束は「なあなあ」となってしまいがちです。

旦那様が返すと約束した内容については、債務承認弁済契約書(又は準消費貸借契約書)と言ったような契約書を、夫婦間で取り交わしておくことをお勧めします。

契約書を作成すれば、必要に応じて旦那様の借金問題を親族へ相談して、連帯保証人として契約に入ってもらうことも検討できます。

契約書の作成を検討される場合は、お問い合わせフォームからご相談ください。
 

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