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会社に相談するとき知っておくこと

社内不倫では、不倫した本人たちは会社で顔を合わせ続けることになります。

被害者とすれば、再び私的な連絡をするのではないかと、いつまでも不安が消えません。

職場に不倫の事実を伝えておきたい」と考えることはある意味当然だと思います。

今回は不倫当事者の職場に相談するときの注意点について、わかりやすく解説します!

 

職場不倫の事実を会社に知らせたい

気持ちは理解できますが、慎重に行動する必要があります

胸に手を当てる女性

夫や妻が職場不倫したとき、

「相手の上司に不倫の事実を話して、できるだけ接触しないようにしてもらいたい」

「人事異動など、会社として対応してほしい」

「業務上の配慮をしてもらえるように上司に相談したい」

といったことを考えるのは、当然だと思います。

こちらは不倫によって精神的苦痛を受けているにもかかわらず、

不倫相手は、職場で普通に過ごしているのかと考えると、強い憤りを感じることでしょう。

怒りの気持ちから、相手の職場に不貞行為の事実を話して、相手の信用や社会的な地位を低下させたいという、極端な気持ちになってしまうかもしれません。

そこまで極端な考えはないにしても、職場から退職してほしい、他の部署へ異動していなくなってほしいと考えることは、被害者の通常の心理だと思います。

実際の事例では、、
相手に職場から離れてほしい、異動してほしいと希望される方がほとんどで気にならないという人はほぼいません。そして、中には会社に相談するという実際の行動に移して問題の解決を図るというケースもあります。しかし、現実には様々なハードルがあり一般的には難しい対応であるといえます。

「名誉棄損」に該当するリスクを意識して行動する

問題を解決するために様々な人に相談しながら、解決を目指すことになります。

会社に相談する場合には「名誉棄損」と相手から言いがかりをつけられないよう注意して行動する必要があります。

自暴自棄になって、冷静さを欠いた行動・言動をしてしまうと、不倫問題の解決がスムーズにいなかなくなってしまいます。

不倫の事実を不特定または多数の人が知り得る状態にしてしまうと、名誉棄損に該当する可能性が高くなります。

職場内に不倫の事実を広める、SNSで拡散するといった行為は、絶対にNGです。

 

名誉棄損のリスクがある行為
  • 他の社員に不貞の事実を広める
  • 個人を特定できる方法で、SNSなどインターネット上に不倫の事実を掲載する

これらの行為によって不倫相手の社会的な信用・評価を低下させ、相手が損害を被れば、

逆にこちらが、不倫相手から名誉棄損の慰謝料を請求されることになってしまうかもしれません。

しかし、合理的な理由があったうえで会社の上司など特定の人物のみに相談する場合など、

不倫解消のためにやむを得ず、相談することが合理的で、かつ限られた人物のみに相談するというような場合には、

上司への相談という行為がそれのみで直ちに名誉棄損に該当する可能性は低いのではないかと考えます。

(もちろんリスクのある行為のため自己責任において対応してください)

実際の事例では、、
職場の上司に相談したという人の話を聞く機会があります。相談した人のお話しを聞く限り、小規模な会社のケースが多いようです。そして、再び同じことがないように配慮を約束してくれるなど、割と協力的な対応をしてもらえるケースが多い印象です。中には相手方と被害者の話し合いの間に入ってくれるようなケースもありました(これはさすがに上司とって迷惑かもしれません、、)
また、自らの配偶者の不倫の事実を上司に知らせることになるので、相談した人は、配偶者の承諾を得た上で話しをしている様子です。

会社や上司に迷惑をかけないように配慮する

頭に手を当てる女性

不倫相手と会うために、会社に怒鳴り込む

職場に何度もしつこく連絡するといった行為は、避ける必要があります。

もし会社に迷惑をかければ、会社との関係で「業務妨害」などの問題が生じる可能性があります。

会社や上司に迷惑をかけないよう配慮する、常識的な対応が必要になります。

不倫相手と会うために会社を訪問してはならないといったルールがあるわけではないので、絶対に会社に行ってはならないという訳ではありません。

しかし、受付や職場の他の社員には、不倫の話といった本当の要件を伝えない、不倫相手と職場に迷惑がかからないよう短時間で済ますなど、慎重な配慮が必要になるはずです。

相手の職場で大声で言い争いをするといった対応は論外です。

なお、相手方が代理人(弁護士)を選任している場合には、弁護士と話す必要があるので不倫相手に対して直接アプローチすることはできません。

実際の事例では、、
「何度も職場に電話しているのですが、その度に切られてしまうんです、、、」といったお話を聞いたことがありましたが、これはマズいと思います。

怒りや悲しみで冷静な対応が難しくなってしまうことは理解できますが、一度冷静になって考える必要があります。相手が話し合いを拒否しているのに、職場に何度も連絡するといった行為は、逆にこちらが迷惑行為の加害者として不利な立場になってしまう可能性があります。

相手を怖がらせて「脅迫」に当たらないよう意識する

悩む女性

「不倫の事実を会社(職場)にばらす」「退職しないなら慰謝料を請求する」といった言葉で相手を怖がらせることはNGです。

言い方、その場の雰囲気にもよりますが、脅迫に該当する可能性があります。

逆に不倫相手から、「脅され精神的苦痛を被ったので慰謝料を払ってほしい」などと反論されてしまうかもしれません。

「多額の金銭を支払わなければ、不貞行為の写真を会社に開示する」

「慰謝料を払わなければ社会的に立ち直れないほどダメージを与える」

などと、不倫相手をあからさまに脅してしまえば、刑法上の脅迫罪に該当する可能性が高いと言えます。

脅迫は犯罪行為です。

相手への怒りの気持ちでいっぱいになり、我を忘れて、相手を脅迫してしまうという失敗をしないよう慎重に行動してください。

難しいことですが事務的にクールにこちらの言い分を相手に伝える必要があります。

冷静に普通のやり取りをすれば、大丈夫です。

怒りで頭が一杯になり、とにかく相手を怖がらせてやるといった激しい感情は、抑えなければなりません。

尚、相手と直接話し合うのではなく、自分の主張を書面で伝える「書面通知」の方法であれば、論理的に請求することができます。

相手と話し合うことのストレスを軽減できます。

当事務所では、不倫相手に対して慰謝料の支払や、不倫関係の解消を要求する「通知請求書」の作成・送付をお引き受けしています。

詳しくは、以下のリンクページ「内容証明で慰謝料請求する」を参照してください。

 

不倫相手に内容証明郵便を送付する

実際の事例では、、
「どこまでが脅迫に該当するのか、どのように言えば良いのか?」といった質問がありますが、アウト・セーフの線引きを一概にすることはできず、同じ言葉を相手に伝えたとしても、両者の関係性や言い方・雰囲気・状況などによって、脅迫に該当することも、しないことも両方の可能性が考えられます。

そのため、実際には直接会って話し合うよりも、こちらの主張や要求を文書にして、内容証明郵便を送付して、論理的に冷静に伝える方法が望ましいといえます。

不倫相手に会社を辞めてもらいたい

退職、異動などを強制することはできない

不倫相手に対して、会社を辞めること、異動するよう要求することができるでしょうか?

職場不倫の場合、

たとえ不倫関係を解消したとしても、不倫をしていた二人が同じ職場に残れば、再びよりを戻してしまう不安があり、安心できません。

また、不倫関係にあった二人が会話をすること自体、許しがたい心情であることが通常です。

相手に退職や異動を求めたいと希望することは、当然だと思います。

しかし、法律上、不貞行為の責任は慰謝料などの「お金で償うこと」とされています。

そのため、不貞相手に対して、会社を辞める、または職場を異動するよう法律に基づいて請求することはできません。 

退職や異動を求める法的な根拠がないため、法的請求として相手に退職や異動を求めることは難しいということになってしまいます。

実際の事例では、、
相手に対して、慰謝料よりもまずはじめに退職や異動を求めるという方は多いです。不倫関係の解消に成功したとしても、その後も本人たちが毎日会社で会っているのであれば、業務外での私的な会話をする可能性もありますし、社内で密会されてしまえばその密会の事実を指摘することも困難となります。職場でも離れてほしい、近づかないでほしいという要求は被害者とすれば当然のことであるといえます。

退職や異動を提案すること自体は問題ない

相手との話し合いの中で

「反省しているなら、会社を自分から退職してほしい」と、こちらの希望を伝えて、相手が実際に退職に応じるケースもあります。

これは不倫相手の自主的な退職を促すお願いであるため、問題はありません。

また、「退職するなら慰謝料を減額する」「退職と引き換えにこちらは慰謝料を請求しない」など、相手との和解の条件として、退職や異動を提案することも問題ありません。

退職すれば慰謝料を払わずに許してもらえるなら…」と、不倫相手が自主的に退職に応じることもあります。

特に不倫相手が、アルバイトやパートとして勤務している場合は、正社員の場合と比べて退職に応じやすいといえます。

 

不倫相手との話し合いで確認すること

退職・異動を示談(和解)の条件とするケースがある

相手と話し合い、不倫の解消に同意してもらうことができたら、最終的には示談書を交わして解決することが通常です。

何も書面を残さずに口約束だけで済ませる訳にはいきません。

相手と交わす示談書(和解合意書)の条件の中で、

〇月〇日までに会社を自主的に退職するといったことを盛り込むことがあります。

相手が任意に退職を約束をするのであれば、慰謝料を〇円に減額する、又は慰謝料を請求しないといった条件を規定することができます。

また、職場の上司へ相談することなども、場合によっては名誉棄損に該当するリスクのあることですが、相手が上司に話すことを問題視せず、

不倫相手と職場の上司を交えた話し合いの中で、不倫の解決を行うといったことも、実際のケースでは行われていたりもします。

これらは相手との話し合い次第になりますので、相手が嫌がっているのにもかかわらず、こちらが一方的に会社へ告知するといった態度ではなく、

不倫問題を解決するために、上司を含めて話し合いをしたい、異動を含めて検討してほしいという要望を不倫相手に伝えて、相手の反応を見ます。

相手にしてみても、被害者と正面から争って、高額な慰謝料請求や弁護士からの慰謝料請求など大ごとにはしたくないはずです。

お互いに納得して解決できるのであれば、上司を含めた話し合いに応じ、必要があれば、自ら異動や退職をして、穏便に収めたいと考えることもあるでしょう。

 

「示談書(和解合意書)の作成」はこちら

実際の事例では、、
上記のとおり、示談(和解)の条件として、退職や異動を盛り込むことがあります。これは相手方が、退職や異動に真摯に、任意的に同意することが大前提となります。

無理やり約束させることはできませんし、そのようなことがあれば逆に問題を解決することができずにトラブルの原因となってしまう可能性があります。

もし、相手が何らかの事情によって、約束したとおり退職や異動を実行することができない場合には、相手に退職や異動を強要することはできないため、その場合には、慰謝料を払ってもらう、減額した分を追加で払ってもらうといった対応をとることになります。

夫婦間でも脅迫や名誉棄損は成立するか?

腕を組む男性

不倫している配偶者に対して「不倫の事実を職場や親族へ伝える」と強く迫ってしまうこともあると思います。

こちらは不倫によって心に大きなキズを負ったのに、不倫をしていた夫や妻は、家の外で何食わぬ顔で普通にすごしているのかと考えると、許せない気持ちになります。

ただ、念のため夫婦間においても名誉棄損は成立し得るということは、知っておいてください。

理屈上は、夫婦であっても不倫の事実を暴露し、社会的な信用・評価を低下させるような行為をしてしまうと、配偶者から名誉棄損を主張される恐れがあります。

ただ、相談することが合理的で、かつ親族のみに相談する、職場の上司のみに相談するといった、特定の人物に限った相談であれば、ただちに名誉棄損が問題になるケースは少ないはずです。


リスクのある行為のため自己責任において対応してください)

SNSなどで公開してしまうことや、職場に広く不倫の事実を広めてしまうようなことは、これは明らかにNG行為となりますので気を付けてください。

実際の事例では、、
会社に相談すると配偶者に伝えれば猛烈に反対されるはずです。そのため、配偶者に伝えずにいきなり会社に相談するといったことはせず、まずは配偶者と話し合って納得してもらうことが大切です。これまでも夫や妻が反対しているのに、職場に相談したといった話を聞いたことはありません。

まとめ

相手と話し合いをするときには、常に名誉棄損や脅迫に該当しないか気にして慎重に行動する必要があります。

不倫相手と冷静に話し合いを進めることができれば、もしかすると相手もこちらの意向を汲んで、退職・異動などの提案に応じてくれるかもしれません。

「高額の慰謝料を支払いたくない」、「大事にしたくない」という気持ちは、被害者よりも、不倫をしていた本人たちの方がより強いということを忘れないでください。

 

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